不登校を生み出す家庭
安川雅史
安川雅史に寄せられる不登校児がいる家庭の相談には、次のような共通点があります。
夫婦関係が悪い。家庭の中でほとんど会話がない。家族の誰かが亡くなる。親が精神的に不安定。特に夫婦関係がギクシャクしてくると、子どもの身近にいる母親は、子どもだけでも自分の思いどおりに育てようと必要以上に干渉するようになります。高校生になっても、自分の力で朝起きられない子が増えています「もう7時だよ。学校に遅れるでしょう。早く起きなさいよ」と毎朝起こしているのです。知らない間に子どもが目覚ましではなく親が起こさなければ起きないように育っていることに、お母さん自身が気付いていないのです。お客さんが来たときも「こんにちは言ったの?」お年玉を親戚からもらったときも「ありがとう言ったの?」と子どもが言う前に親が強制的に言わせてしまう。「こんにちは」とか「ありがとう」は、人に言わされるものではありません。ところが、親に言われてから「こんにちは」とか「ありがとう」を言っているのです。このような育て方をされた子どもは、小学校低学年の頃は、人の目を非常に気にして周りに合わせる傾向が強いです。なぜかと言うと、家にいるときは全部親が、「ああしなさい、こうしなさい」と指示してくれるのです。しかし一歩外に出ると、同年代の子がそんなことを指示してくれません。当然、学校の先生も指示してくれません。だから、自分で何をしていいのか分からないため、人の目を気にするのです。更に過保護が加わると状況が更に悪化することが多いです。過保護というのは具体的には、「お母さん、それ取って」と子どもが言った場合、お母さんは台所で食事の支度をしているのにわざわざそれを取りに行き、「あ、ごめんね。ちょっと遅れちゃったね。これでいいかな」と子どもに渡すといった状態です。「お母さん、ちょっとまぶしいよ」「あ、ごめん。今カーテン閉めるね」と子どもの言ったことを親が全部やってしまっているのです。食事も、子どもの一言でメニューまで変えてしまっているような親もいます。こういう子は必ずわがままに育ってきます。家の中では、「それ」とか「これ」とか「あれ」で気付いてあげられる親がいます。これが子どもにとっては逆にマイナスになってしまうのです。思春期になると、家の中でわがままを言っている子は必ず学校でも出てきます。小学校低学年までは人の目を気にしますが、思春期くらいになってだんだん友だちに慣れてくると、友だちの前でわがままが出てしまいます。例えば、グループで話をしている時、まず相手の言ったことを否定し、必ず自分の方に目を向けようとします。そうすると「何、あの子、本当むかつくよね」ということになって、完全にグループの中で浮いてしまうのです。結局、学校にも居場所がなくなってしまいます。特に最近の親に多いのは、新聞でいじめなどの報道があると、学校は行かなくていい場所だ、無理してまで行かなくてもいい場所だと逆にとらえてしまって、子どもが「行かない」と言ったら、「行きたくなるまで行かなくていいよ」と簡単に認めてしまっている親も多いのです。つまり、そういう状況になってくると、家庭の中でも朝起きてこなくなります。
「不登校の10大症状」
全国ICTカウンセラー協会 安川雅史
1. 37度台の微熱(小学生の場合は38度台の高熱を出す子もいる)
2.頭痛 3.腹痛 4.吐き気 5.炭酸飲料をよく飲む(喉の渇き) 6.朝トイレからなかなか出てこない
7.不眠、昼夜逆転 8.部屋にこもる 9.学校の話題をさける
10.退行(子どもがえり)
不登校の子どもに見られる兆候というのがあります。まず、小学校低学年の頃、高熱を出す子がいます。38度台の熱を出す子もいます。保健室で熱を測って、今日は熱があるから家に帰って休んだ方がいいよと。しかし、家に帰って1時間もすると、36台の平熱に戻っているのです。これは風邪ではないという証拠です。しかも、汗をかいていません。風邪からくる熱というのは、汗をかいて熱を下げます。精神的な面からくる熱というのは、急に上がったり下がったりするわけです。中学生ぐらいになると、だいたい37度台の微熱になります。「熱」というのが一つ不登校に見られる兆候です。病院に行っても当然、「いや、問題ありませんよ」と言われて終わりです。
2番目に多いのは、朝、トイレに入って、なかなか出てこなくなるという兆候があります。学校に行きたくないという気持ち、親からも何か言われるだろうと思ってしまうと、トイレが誰にも邪魔されない、一番安心できる空間で、そこにこもりたいという気持ちが必ず芽生えてきます。特に、おなかにもきます。「おなかが痛い」「頭が痛い」「吐き気がする」「微熱」というのが4大症状と言われています。これを風邪と思ってはいけないのです。 さらに、不登校の子どもは、ストレスがかなり溜まっています。つまり、ストレスから喉がカラカラになります。また、子どもたちがよく飲むものは、水ではなくて炭酸飲料です。なぜかと言うと、人間はストレスが溜まっているときに、水では喉の渇きを癒やせないんです。水ではすぐにまた喉がカラカラになります。本当にストレスがたまっているときは、水やお茶というのは、飲んだか飲んでないか分からないような状況になるのです。ところが、炭酸飲料は喉の渇きをごまかせるのです。それで、今までコーラなんて好んで飲まなかった子どもが冷蔵庫にあるコーラを1日で飲み干すようになります。これはその子にストレスがかなり溜まっていると見た方がいいです。このように身体というのは、必ず兆候をあらわします。不登校の子どものなかには、なぜ自分が不登校になっているのか分からない、原因が分からないけれども学校に行きたくないという子どももいます。そういう子どもは、SOSのサインを身体が必ず出しています。それに親が気付けるかどうかです。 例えば、最近子どもがなんだかおかしいなと思ったら、子どもの横にそっと座って、「どうしたの?何かあったの?何かあるなら、お母さんに全部相談してよ。お母さんはいつでもあなたの見方だからね」と優しく話しかけます。そのような時は、子どもが心を開いていますから、本音が出てくるのです。ところが、ほとんどの親は、最初の一言で、子どもの心を閉じさせてしまっているのです。一度閉じた心というのはなかなか開きません。やはり、最初の一言は大切です。子どもが行き渋り始めたときの親の一言です。これは学校の先生にも同じことが言えます。
不登校・ひきこもりでよく見られる具体的な症状
安川雅史
■赤面恐怖・・・人前で顔が真っ赤になり恥ずかしい思いをしたことから、またそうなるのではないかと心配で、不安になり人前に出れなくなる。
■視線恐怖・・・ひとの視線が気になって仕方がない。
■自己臭恐怖・・・自分の体から変な匂いがしていると思い込み、人の中に入れない。
■強迫症状・・・繰り返し手を洗わなければ気がすまない。同じことを何度も確認しないと気がすまない。など
■日内変動・・・朝方気分が悪く、夕方に和らぐ。1日の間で気分の変動がある。
■ 対人恐怖・・・自分のことを半分だけ知っている人が一番怖い。しゃべったことがないクラスメート、挨拶程度の隣人が一番苦手。(相手が怖いのではなく、相手にどう思われているのか?が一番怖い。
■ 心気症状・・・病気だと勝手に思い込む。本当は異常がないのに頭が痛い、お腹が痛いなど、常に身体の不調を訴え続ける傾向がある。環境が変わると、あっさり治ってしまうことが多い。
■ 不眠・昼夜逆転・・・長くひきこもっている人は、明け方眠って、夕方起きる。これを何とかしようと思うのは、間違いである。生活のリズムだけ合わせても、ひきこもりの解決には、つながらない。ひきこもりの状況が変われば、昼夜逆転のような浅い症状はなくなる。
■ 退行・・・「幼児退行」「子ども返り」長くひきこもっていると、子どもっぽい言動が目立ってくる。このような環境におかれた時は、誰でも退行する。退行することで精神のバランスを保っているとも言える。ひきこもりの退行がもたらす最大の弊害は、家庭内暴力である。家庭内暴力は退行がなければおこらない。
■なぜ不登校になるのか?
小学生の頃、「今日一緒に遊ぼう」と言われ、遊びたくないのに「うん、いいよ。」と答えてしまう子は、無意識に「いいよ」と答えなければならない。と誤解している。人との距離のとり方がわからないのだ。中学生くらいになると、表現力のなさや、精神年齢の幼さ、から、人間関係に誤解を生みやすくなり、いじめの対象になったりする。
不登校の子どもを見ると、依頼心や、責任転嫁が多い。朝寝坊して遅刻したときも、『何で起こしてくれなかったんだ。』と不満になる。ほしいものは目の前に用意されていて当たり前だと思い込んでいる。自分が理解していることは、当然、相手も理解していると思い込んでいる。相手の立場でものを考えるのが難しいのである。
不登校の子は弱者か?
不登校の子は、弱者ではなく、メンタル面では、むしろ、強い。思い込みが激しく、こだわりも強いため、周囲に溶け込めない。学校では、お昼休みが苦痛で仕方ない。みんながグループになって食べていても、ぽつんと、一人で、黒板を見てご飯を食べる。長いお昼休みは特に周りの目が気になって仕方がない。
家の中では、すぐごねて要求が通っていたのが、仲間の中で自分を主張しすぎ、仲間はずれになると、自分では、なぜ、そうなるかがわからず、ちょっとしたことで、「死にたい」、「自殺したい」と口にする。
先回りは、子どもが困らないように、失敗しないようにと言う愛情だと考えている親が多いが、実際は、子どものことで気をもんだり、心配したくないため、親の都合から行っているのである。将来明らかに子どもが困るのを親は早く気づかなければならない。
家庭が原因で慢性的エネルギー不足に!!
疲れは人を否定的にし、神経過敏になって、小さいことにも動揺し、何気ない言葉や行為を否定的に受け取り、冗談を本気に受け取り、人のちょっとしたしぐさが気になり、自分で自分を苦しめる。親が先回りを止めると子どもは、ビックリするくらい変わる。不登校の子どもは、家庭でエネルギーをためることが出来なければ、慢性的エネルギー不足になる。また、子どもとの会話だけでなく、夫婦の会話が大切である。明るい笑顔と笑い声が家庭の中に響いているだけで、子どもの中にエネルギーがたまる。夫婦での会話がなかったり、喧嘩ばかりしていたり、仲が悪く、寝室も別々の状態では、子どもの精神状態は、かなり悪くなる。
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